ステイホーム週間に難関中過去問特訓!2020年灘中算数入試4⃣、5⃣

新型コロナウイルス緊急事態宣言下、学校も塾も休みのステイホーム週間のため、ネットを利用した学習教材を前回、前々回とご紹介しましたが、当ブログも、ネットを使って、難関中学校の算数過去問を解いてきましたので、今回から再開したいと思います!

前回までは、「小5でも解ける!?」と題して、今年の難関中学校の入試問題の1⃣の計算問題など、5年生でも解けそうな問題を解いてきましたが、4月になり、みなさま、学年も上がったことですし、「小5でも解ける!?」シリーズは終わり、少しずつ難しめの問題を解いていくことにしたいと思います!

再開1回目は、今年の灘中学校の算数入試4⃣、5⃣を解いていきましょう!!

2020年 灘中 4⃣ カレンダー算、消去算

6月と9月はどちらも30日までありますが、製造数では、6月の方が多くなっています。

問題では、土日は月~金の平日よりも製造数が少ないとうことなので、製造数が多い6月の方が、9月よりも平日が多い、裏返せば、9月の方が6月よりも土日が多いと考えられます。

ここで、30日間に土日が何回あるか考えるため、30日間に何週あるかを計算すると、

30÷7 = 4あまり2

30日間は、4週間と2日になります。 土日が4週分あるので、30日間に最低8日間は土日があることになります。

よって、6月の土日が8日間あるとすると、9月の土日は6月より多いので、9日間とすると、

6月土日‥8日 、平日‥30-8=22日

9月土日‥9日 、平日‥30-9=21日

ここで、土日に作る個数を〇個、平日(月~金)に作る個数を□個とすると、

6月・・〇×8+□×22=372個

9月・・〇×9+□×21=366個

ここで、〇の数を合わせるために、6月分×9と9月分×8を計算すると、

6月分:(〇×8+□×22)×9= 372個×9

⇒ 〇×72+□×198=3348個・・①

9月分:(〇×9+□×21)×8 = 366個×8

⇒ 〇×72+□×168=2928個・・②

①-②より、

□×30 = 420個

□ = 420個÷30 = 14(平日製造数)

これを、①式に代入すると、

〇×72+14×198=3348個

〇×72=3348-2772=576

〇 = 576÷72 = 8(土日製造数)

ここで、9月の土日が9日間あるとすると、上の式の「30÷7=4あまり2」あまり2日のうち1日が土日のどちらかとなる。

つまり、30日間のうち、4週間(1~28日)で8日間土日があり、あまりの2日(29日、30日)のどちらかが土日と考えられる。

そこで、30日が土曜日と考えると、9月の土日は、(土、日)=(2日、3日)、(9日、10日)、(16日、17日)、(23日、24日)、30日(土)の9日間となる。

よって、9月2日が土曜日となる。

ここで、9月2日は、6月1日の何日後かを考えると、

(6月2日~30日)29日+(7月)31日+(8月)31日+(9月)2日 = 93日後

つまり、6月1日は、9月2日の93日前、

93÷7 = 13あまり2

つまり13週と2日前になるので、6月1日は、土曜日の2日前なので、木曜日となる。

続いて、6月1日が木曜日なので、30日後の7月1日は、

30÷7 = 4あまり2

木曜日の4週と2日後なので、土曜日となる。

7月は、31日あって、1日が土曜日なので、7月の土日は、

(土、日)=(1日、2日)(8日、9日)(15日、16日)(22日、23日)(29日、30日)の10日間である。

よって、7月の平日は、31-10=21日間である。

この工場の平日の製造数は14個で、土日の製造数は8個なので、7月の製造数は、

14×21+8×10 = 374個 である。

2020年 灘中 5⃣ 整数の規則性

問題より、

11×11=121の答えは、右上数字の2段目の121と等しく、11×11×11=1331も3段目の1331と等しく、11×11×11×11=14641も4段目の14641も等しいのですが、11を5個かけた答え(161051)と、5段目の(15101051)は一致しません。

しかし、この問題は、数列の規則性を見抜いて解く問題のはずですから、この5段目の数字も等しくなるはずです。 ここが理解できないと、11を100個かけた数の下6桁の数字なんて解けるはずありませんからね・・(;^_^A

というわけで、5段目の数字を見ると、(1、5、1010、5、1)の左から3個目と4個目が二けたの「10」になっており、左2個の数字が「1、5」であるのに、11を5個かけた答えは、(161051)と、左2個の数字が「1、6」となっているので、5段目の数字の左から3個目の数字「10」が、1けた繰り上がって、「1、5」「1、6」になったのではないかと考えられます。

よって、問題右側のピラミッド型の数列の5段目の数字を右から、一の位、十の位、百の位・・と十進法の桁で数字を書き込んでみると、下の図のようになります。

ここで、右から3個目の「10」を百の位に、4個目の「10」を千の位に書き、赤い矢印のように位を一つずつ繰り上げると、万の位は、もともとの「5」と繰り上がった「1」を足して「6」となり、千の位は、もともとの「10」のうちの「0」と繰り上がった「1」を足して「1」となり、百の位は、もともとの「10」のうちの「0」がそのまま残って、一番下の(161051)となります。

この考え方が正しいかどうか、11を6個かけた答えとピラミッド型の数列の6段目で確かめてみましょう。

11を6個かけた答えは、11を5個かけた答え(161051)に11をかけて、(1771561となります。

また、ピラミッド型の数列の6段目の数字から後は、下図によって説明します。

上図の説明より、6段目の数でも成り立つことが分かります。

そこで、問題文に書かれた100段目の右から6個の数字を十進法の桁の表に当てはめると、下の図のようになります。

*上の図のように、一番右の1は一の位に、2番目の100は十の位に、3番目の4950は百の位に・・と書いても入らなくなりますし、どうせ桁を繰り上げていかなければならないので、下の図のように、最初から桁をずらして(繰り上げて)書いていきます。

*上から4段目の数字(700)は、100段目の右から4個目(161700)の下3桁分の数字であり、5段目の数字(25)は、100段目の右から5個目(3921225)の下2桁分の数字であり、6段目の数字(0)は、100段目の右から6個目(75287520)の下1桁分の数字です。

よって、答えは、446001 となります。

今日のまとめ

さすがに、以前までの「小5でも解ける!?」シリーズよりも難しいので、新小6生のみなさんで、すぐに解ける生徒さんは少ないかもしれませんね。

4⃣は、カレンダー算消去算の融合問題でしたが、難関校の入試問題は、このように、2種類以上の特殊算の融合問題が多く見られますので、融合問題に少しずつ慣れていってほしいと思います。

ところで、4⃣のカレンダー算は、6月と9月の土日の数に差があることから考え始めます。

上の解法では、6月の土日が8回9月の土日が9回で問題がパッと解けましたが、実は、

①6月の土日が8回9月の土日が10回

②6月の土日が9回9月の土日が10回

のパターンも一応考える必要があります(両方とも、一日あたりの製造個数が小数になるので、不適です)

また、5⃣の規則性の問題でも、5段目の(1、5、10、10、5、1)が桁の繰り上がりで、(161051)になるのがひらめいたとしても、一応、6段目の(1、6、15、20、15、6、1)が(1771561になることまで確かめるようにしてくださいね!

もちろん、一分、一秒を争う入試本番では、そこまで確かめる時間はないかもしれませんが、学校も塾もなく、時間が多めにある今の時期は、じっくり考えたり、確かめたりすることも必要だと思います。

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