東京の中学受験男子御三家の筆頭と言えば、だれもが思い浮かべるのが、開成中学校だと思いますが、昨年、その開成中学校に合格した親子へのアンケートが興味深いので、ご紹介しますね!
開成中学で合格親子32組に聞いた! 成功する子の勉強法は? 通っていた塾は? 習い事は?
◎勉強が楽しい!? 「繰り返し」「コツコツ」が大事 メロディー暗記法も
偏差値78(首都圏模試)とも言われる開成に合格する子は、いったいどんな勉強法を実践していたのか、気になるところだ。「工夫した勉強法」と「苦手の克服法」を聞いてみた。
「工夫した勉強法」「苦手の克服法」
(自由記入、複数回答)
・暗記事項はメロディ-にのせて、歌いながら暗記
・間違えた問題の解き直しと分析をしっかりやった
・1週間ごとに間違えた問題をやり直した
・国語の記述問題をたくさん解いた
・国語の勉強は最低限にした
・国語は読書、算数は過去問を繰り返し解いた
・早朝に勉強。コツコツと反復学習
・近くに中学受験塾がなかったので、四谷大塚、浜学園の通信教育で学んだ引用元: 2020.02.26 朝日新聞EduA
朝日新聞EduAには、他にも、昨年開成中学に合格された親子の勉強法などのアンケート記事が掲載されていますので、参考にしてみてくださいね!(^_^)
開成中学合格者、将来の夢は○○ 親子32組に聞いた子育て法 意外と放任主義?
(2020.03.02 朝日新聞EduAリンク)
開成合格親子はここが違う! 天才たちの学習法 「塾に行かず自宅学習」「親はノータッチ」
(2020.03.24 朝日新聞EduAリンク)
今後、今年度版の開成中合格親子のアンケート記事が出たら、またご紹介しますね!( ^_^)/
というわけで、今日は、開成中の今年の入試問題1⃣を解いていきましょう!
2021年 開成中1⃣(1)カレンダー算(暦算)
(1)この問題は、1年が366日になるうるう年が、100年間で何回くるかが分かれば、そう難しくはないと思います。
条件1のように、うるう年は基本的に4の倍数の年で、100の倍数でない年がうるう年ということで、問題になるのが、2100年です。
2100年は、100の倍数ですが、400の倍数ではないので、条件2より、うるう年ではありません。
よって、2021年2月1日から2121年2月1日までの100年間に、うるう年は、2100年分の1回をひいて、
100÷4 ー1 = 24回
よって、通常の365日の年は、100ー24=76回くるので、100年後の同日までの日数は、
366×24+365×76 = 8784+27740 = 36524日
36524÷7 = 5217…5
7で割り切れれば、2021年2月1日と同じ月曜日であり、余り1だと次の火曜日、余り2だと水曜日、・・と続き、余り5なので、2121年2月1日は土曜日となります。
2021年 開成中1⃣(2)規則性
下図のように、△ABCの頂点Aから辺BCに2本の線を引き、頂点Bから辺ACに3本の線を引きます。
頂点Cから線を引かない場合、上の三角形のように12個の部分に分かれます。
次に、頂点Cから辺ABに1本の線を引くと、下の三角形のように18個の部分に分かれます。
次に、頂点Aから2本、頂点Bから3本、頂点Cから2本引くと、問題文の図と同じなので、24個の部分に分かれます。
よって、頂点Cから引く線が1本増えるごとに、分かれる部分が6個ずつ増えていくので、100本線を引いた場合、
12+6×100 = 12+600 =612個 の部分に分かれます。
2021年 開成中1⃣(3)図形の面積
問題文の正六角形の対角線を引いて、交点をOとすると、下図のように、△OAB、△OBC、△OCD、△ODE、△OEF、△OFAと、6個の合同な正三角形に分けることができる。
この時、正六角形ABCDEFの面積が6㎠なので、一つ一つの正三角形の面積は、1㎠となる。
△OAB=△OBC=△OCD=△ODE=△OEF=△OFA= 1㎠
また、下図より、△OABや△OCDなどは、黒い実線や赤い破線により、4個の合同な正三角形に分かれる(一辺の長さは、正六角形の一辺の長さの半分になる。)
よって、この小さな正三角形の面積は、△OABの面積を4個に等分するので、
1㎠÷4 = 0.25㎠
下図より、求める△PQRは、この小さな正三角形9個分と分かるので、
0.25㎠×9 = 2.25㎠
2021年 開成中1⃣(3)規則性
1/9998 = 1÷9998
=0.000100020004000800160032……
と割り切れない小数であり、小数第1位から4位が0001、小数第5位から8位が0002、小数第9位から12位が0004、第13位から16位が0008、・・・のように、4桁ごとに、前の数を2倍した数字が出現する。
よって、小数第48位は、何番目の4桁ごとの数字か計算すると、
48÷4 = 12番目
12番目の数字は、1番目(小数第4位)の1に2を11回かけた答えになるので、
1×2×2×2×2×2×2×2×2×2×2×2 = 2048
この2048の一の位である8が、小数第48位なので、答え 8
次に、小数第56位は、小数第48位より8桁小さいので、4桁ごとの数字でいうと、小数第48位(2048)の2×2倍の数字になる。
2048×2×2 = 8192
なので、小数第56位は、8192の一の位の2と答えたいところであるが、これは誤りである。
この次の4桁下の小数60位は、小数56位の2倍なので、
8192×2 = 16384
と、4桁ではなく、5桁の数字になる。
そこで、下のような割り算の筆算の商の部分で見てみると、小数第56位は、8192の一の位の2だけでなく、小数第60位の数字の一番大きい位1も加えることになるので、
答え 2+1 = 3
最後に、小数第96位であるが、96÷4 = 24 つまり、最初の1に2を23回かけた数字である。
ちなみに、小数第60位(16384)は、2を14回かけた数字なので、小数第96位はこれにあと9回2をかければよい。
16384×2×2×2×2×2×2×2×2×2 = 8388608
また、その4桁下の小数第100位は、これに2をかければよいので、
8388608×2 = 16777216
さらに、そのその4桁下の小数第104位は、これに2をかければよいので、
16777216×2 =33554432
この3つの数字を割り算の筆算の商の部分で見てみると、小数第96位の数字の一の位の8に、小数第100位の数字の下から5番目の位の7を加え、さらに、小数第97位で、3と7の和が10になるため、小数第96位に繰り上がった1を加えなければならないので、
8+7+1 = 16
答え:この一の位の6が小数第96位の数字である。
今日のまとめ
開成レベルの超難関校を目指す小5の生徒さんなら、今日の問題では、(1)のカレンダー算と(3)の正三角形の面積は求めやすかったと思います。
一方、(2)と(4)の二つの規則性の問題では、(2)は、図を描いて、単純に数えて、頂点Cからの線が一本増えるごとに6個ずつ増えると気づけば、比較的簡単なのですが、何かしらの計算で解けるはずと、計算パターンを求めようとしすぎると、ドツボにはまる恐れがあります・・(;^_^A
そして、今日の問題では、(4)の小数第56位の答えを2とするミスが多いのではないかと思います。
小数48位と小数第96位は離れているのに、小数第56位が小数48位に近すぎるのは何か変だと思えば、小数第60位の数字が小数第56位に影響することに気づけるかもしれませんね!
そうでなくとも、開成中受験生レベルならば、小数56位が8192ならば、小数第60位は5桁の数字になるので、4桁ごとの規則性が崩れるはずと気づくかもしれませんね!(^_^)