小5でも解ける?2021年麻布中算数入試問題1⃣、2⃣

私が久留米附設中時代に、成績上位の同級生が、東京の麻布中に転入したいと言って、転校したことがありました。

転入試験を受けたのか、高校受験で進学したのか、今となっては思い出せませんが、その同級生の成績ならば、後々久留米附設高からでも、東大、京大、医学部など現役でも合格できるだろうに、わざわざ東京の御三家に行きたいとは、スゴイなと思った印象があります。

そこで、約40年前から、現在までの東大合格者数を5年平均でランキングにした記事を見てみますと、

東大合格ランキング、40年を振り返り 躍進した学校は
(2020.7.5「出世ナビ」リンク)

麻布高は、84.8人~103.4人で、常にトップ4以内であり、我が母校久留米附設高は、31.4人~35.6人で、ギリギリ20位以内(1990~1994年期は、20位以下)と、約3倍も差をつけられてますね・・

まあ、卒業生数が麻布の方が100人ほど多いようですし、東大の地元の麻布と九州で医学部進学者が多い久留米附設では、進学志向も違いますが、やはり東大合格者数ランキングは、インパクト強いですからね!(;^_^A

いずれにせよ、約40年前、九州の田舎の中学受験生だった私でも名前を知っていた東京の御三家・麻布中の今年の入試問題1⃣、2⃣を解いていきましょう!

2021年 麻布中1⃣ 面積、図形の移動

この2つの図形は、毎秒3cmずつ近づくので、9秒後には、3cm×9=27cm近づいている。

仮に、直角三角形①にABC、台形②にDEFGと記号をつけ、①を動かさず、②だけを27cm左に移動すると、下図のように、点Dと点Cの間の距離が7cm(27-20)となり、求めるべき面積は、赤い斜線部分となる。

ここで、①の辺BCと②の辺EFの交わる点をH、辺BCと辺FGの交わる点をIとすると、この求めるべき赤い斜線部分は、台形②から、△FHIを引いた面積となる。

ここで、台形②の面積を求めるために、台形②の図形をよく見てみると、下図のように、点Eから辺FGに垂直線を下ろし、交点をJとすると、△EFJは、直角二等辺三角形になるので、FJ=EJ=DG=6cmとなる。

よって、ED=JG=12-6 = 6cm となるので、台形②の面積は、

台形② = (6+12)×6÷2 = 54㎠

 

次に、△FHIがどんな三角形か考えるために、下図を見ると、CD=7cm、DG=6cmのため、CG=1cmとなる。

また、①は直角二等辺三角形なので、∠C=45°であり、∠DGF=∠CGI=90°なので、∠CIG=45°となるため、△CGIも直角二等辺三角形となる。

よって、CG=GI=1cmなので、FI=FGーGI=12-1=11cm となる。

また、対頂角は等しいので、∠FIH=∠CIG=45°であり、∠Fも45°なので、∠FHI=90°となるので、△FHIも直角二等辺三角形となる。

そこで、辺FI=11cmである直角二等辺三角形FHIの面積を求めるために、点Hから底辺FIに垂直線を下ろし、交点をJとした下図を参考にすると、直角二等辺三角形FHIは、合同の直角二等辺三角形FHJとIHJに分けることができる。

よって、下図より、FJ = IJ = HJ = 11÷2 = 5.5cm となるので、△FHIの面積は、

△FHI = 11×5.5÷2 = 30.25㎠

 

よって、求めるべき、赤い斜線部分の面積は、台形②ー直角二等辺三角形FHIより、

54ー30.25 = 23.75㎠

 

2021年 麻布中2⃣ 速さの比、旅人算

(1)この問題は、テキストで表しにくい部分がありますので、解法を画像で表示します。

(2)たかし君は、P地点から速さがスタート時の半分になるので、

210÷2 = 105m/分

また、たかし君はゴールまで残り600m地点で、まこと君に追い抜かれるので、その地点をQとすると、

PQ = 2400ー600 = 1800m

よって、たかし君がPQ間を走るのにかかる時間は、

1800÷105 = 1800/105 = 120/7 分

ところで、たかし君が地点Pを通り過ぎた15分後から、まこと君はそれまでの速さの2.5倍の速さで走り、地点Qで、たかし君を追い抜いた。

よって、まこと君が2.5倍の速さで走った時間は、たかし君が地点Pを通り過ぎて15分後から、地点Qに着く120/7分後までの時間と等しいので、

120/7ー15 = 120/7ー105/7 = 15/7分間・・(ア)

また、たかし君は、(1)より、スタート地点から地点Pまで走るのに120/7分かかり、地点Pから地点Qまでも120/7分かかるので、スタートしてからまこと君に追い抜かれる地点Qまで走るのに、

120/7+120/7 = 240/7分 かかる。

たかし君とまこと君は、同時にスタートして、同時に地点Qを通過することになるので、かかる時間は等しい。

よって、まこと君も、スタートしてから地点Qまで走るのに、240/7分かかる。

そのうち、2.5倍の速さで走った時間は、(ア)より、15/7分なので、スタート時の速さで走った時間は、

240/7ー15/7 = 225/7分

今日のまとめ

今日の麻布中の問題では、1⃣の図形の問題は、正解したいところですね。

そのためには、図をなるべく正確に書いて、直角二等辺三角形がいくつもできることに気づく必要があります。

また、一番長い辺しか分かっていない直角二等辺三角形の面積を求めるやり方は、ぜひ覚えておいてくださいね!(上の問題では、FI=11cmの△FHIの面積の求め方です)

そして、2⃣ですが、これは、まずは(1)の速さの比を求める問題の解き方を理解できるようになってほしいと思います。

(2)は、小5の生徒さんでは、現時点では、上位のほんの一握りの生徒さんしか正解できないと思いますが、麻布中など御三家を目指す生徒のみなさんは、上の解説を理解できるよう、チャレンジしてみてくださいね!( ^_^)/

 

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